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登録講習機関

教育の内容の基準

登録講習機関の教育の内容の基準等を定める告示

教育の内容の基準、すなわちドローンの「登録講習機関の教育の内容の基準等を定める告示」を要点を絞って紹介します。

当事務所が意訳・大幅省略したものですので、正確性を求める場合には国交省ウェブサイトでのご確認をお願いします。

まずは、告示の柱だけを並べます。

  1. ① 講習時間、② 必要履修科目の教育内容、③ 教育方法
  2. 管理者、講師に対する研修

以上、これだけです。では、その中身を見ていきましょう。

1.-① 講習時間

【1等無人航空機操縦士】

学科講習初学者経験者
18時間以上9時間以上

実地講習初学者経験者
基本(限定変更なし)50時間以上10時間以上
限定変更(目視内→目視外)7時間以上5時間以上
限定変更(昼間飛行→夜間飛行)1時間以上1時間以上
限定変更(25kg未満→25kg以上)2時間以上1時間以上

  • 修了審査の時間は講習時間に含めない。
  • 点検作業時間は講習時間に含めることができる。
  • シミュレーターでの講習は、履修科目ごと最低時間の4割が上限。
  • 2等実地講習時間を1等の実地講習時間に含める等の措置あり。

【2等無人航空機操縦士】

学科講習初学者経験者
10時間以上4時間以上
実地講習初学者経験者
基本(限定変更なし)10時間以上2時間以上
限定変更(目視内→目視外)2時間以上1時間以上
限定変更(昼間飛行→夜間飛行)1時間以上1時間以上
限定変更(25kg未満→25kg以上)2時間以上1時間以上

注 1等操縦士欄に記載の注書きと同様

※必要履修各科目名および科目ごとの講習時間はここでは割愛します。

1.-② 必要履修科目の教育内容

※細部の記載が必要となるためここでは割愛します。

1.-③ 教育方法

⑴ 学科講習(対面)の受講者数 おおむね50人以下

⑵ オンライン講習の受講者数 おおむね100人以下(受講者を一箇所に集合させないビデオ会議ツールでの講習形式のとき)

⑶ 実地講習の受講者数 講師1人に対しておおむね5人以下

⑷ 実地講習の安全確保措置

 ・無人航空機の点検、監視員の配置その他の危険防止措置 

 ・事故発生時の救助体制の確立 等

⑸ 実地講習、修了審査の施設及び設備とその基準

空域

施設および設備名基準
実地空域(実地講習)必要履修科目講習を適切・安全にできること。
原則、占有できること(借り受けているものを含む)。
実地空域(修了審査)【マルチローターの場合】
修了審査を適切・安全にできること。
原則、占有できること(借り受けているものを含む)。

空域の大きさ…1等、2等共通
1.技能証明(25kg未満の限定に限る)
縦13m×横21m×高度5m 以上

2.上記の限定以外の修了審査
縦32m×横35m×高度12m 以上

3.操縦者が操縦できるよう確保する空間
水平距離で飛行高度と等距離以上離れ、目視できる空間

4.立入管理措置
操縦者、修了審査員、修了審査員を補助する者以外

【ヘリコプターの場合】
省略

無人航空機と送信機

施設および設備名基準
実習用無人航空機(実地講習用)必要履修科目講習を適切・安全にできるもの。
実習用無人航空機(修了審査用)【マルチローターの場合】
修了審査を適切・安全にできるもの。

送信機
前進・後進、上昇・下降、左右移動、左右旋回を2つのスティックで操作が可能なもの。

無人航空機の大きさ
対角上のプロペラ同士の中心点を結んだ線の長さが200mm以上。

飛行性能
風速5m/sでも飛行可能(屋内など風の影響を受けない場合を除く)

飛行可能時間
最低10分以上飛行可能なこと。

制御
姿勢安定機能で安定を保てること。
位置安定機能で水平・垂直位置を安定して保てること。
位置安定機能の水平安定を送信機で解除でき、位置安定機能なしに飛行ができること。

安全確保
修了審査員および修了審査員を補助する者が、受講者の送信機とは別の送信機でオーバーライドできること。
ただし、これらの者や空域周辺の安全確保ができる場合はこの限りでない。

メーカーが求める整備の実施。機体仕様どおりの状態。

プロペラガードの装着。ネット・アクリル板などで上記の者を機体から保護できる場合を除く。

その他
夜間でも機体の前後左右を識別できる灯火。昼間飛行の限定の場合を除く。

機体にカメラを搭載、受講者・修了審査員がカメラ画像で周辺・地上を確認できること。目視内の限定の場合を除く。

25kg以上の限定変更の修了審査の場合、25kg以上の無人航空機であること。

【ヘリコプターの場合】
省略
送信機十分な数を保持。

その他

施設および設備名基準
トレーニングケーブル装着する場合は、十分な数を保持。
予備バッテリーまたは燃料必要な量を保持。
バッテリーチャージャーまたは燃料補給機材必要な数を保持。
パイロン、旗及びテープ等飛行区間を明示できるものであること。
時間測定器時間を測定できる機器であること。
風速計風速を測定できる機器であること。
予備部品(修了審査用)必要な数の予備の無人航空機、プロペラ等予備部品の保持。
照明機器夜間飛行の限定変更の修了審査は、離着陸場を照らせる機器。
発電機空域周辺に電源がない場合に限る。
ヘリパッド修了審査に指定された大きさ。地上への描写等での自作も認める。
保護具ヘルメット、ゴーグル及びサングラス等の保持。
書籍・教材必要履修科目の実地講習に適した内容であること。

注 機体の例外規定あり(障害者、適合機不足、複数機の組み合わせ)、安全確保の代替措置あり。

⑹ オンライン講習の実施基準

講習内容必要履修科目の範囲を満たす内容であること。
講習の効果測定のため修了確認試験を行い、各登録講習機関が定める修了基準を満たした者を学科講習を修了したとしていること。
講習時間数(教材の閲覧及び視聴等)受講した事実、教材閲覧・視聴等の講習時間が必要履修科目の時間数以上であり、次により確認する。
イ.ビデオ会議ツールで映像及び音声で相手の状態を相互に認識する方法
ロ.教材・動画等の再生記録やPCの操作記録等で状況を確認する方法。
ハ.その他、講習時間を合理的に証明できる方法
講師の条件上欄イ.の講師は、講師要件を満たすこと。
上欄ロ.の教材・動画等の作成責任者又は監修者は講師要件を満たすこと。
質疑応答質問を受け、回答できる体制を整えること。
人数映像及び音声で相手の状態を相互に認識する方法(イ.)で同時に受ける受講者数は、おおむね100人以下。
2.管理者、講師に対する研修

管理者に対する研修の内容と方法の基準

【研修内容】

運営の方針1.基本的な方針
2.関係法令・講習事務規程、その他講習事務の実施基準の順守
3.取組
講習事務の実施および管理の体制1.組織体制
2.経営責任者による講習事務に係る責務
3.管理者の権限及び責務
講習事務び実施および管理の方法1.情報の伝達及び共有
2.事故等の防止対策の検討および実施
3.事故発生の場合の対応
4.内部監査および外部監査その他講習事務の実施・管理状況の確認
5.講師・修了審査員の研修
6.文書の整備・管理
7.講習事務の実施・管理の改善

【研修方法】

講義または演習

講師に対する研修の内容と方法の基準

研修科目研修方法時間数
一等二等
講師の服務・心得講義または演習1時間以上1時間以上
無人航空機に関する一般知識講義または演習1時間以上1時間以上
講習の指導方法(学科)講義または演習5時間以上3時間以上
修了確認試験要領(学科)(注)講義または演習1時間以上1時間以上
講習の指導方法(実地)講義または演習及び実地講習5時間以上3時間以上
修了審査要領(実地)指定試験機関の実施方法に従う1時間以上1時間以上
合計14時間以上10時間以上

(注)修了確認試験を行う場合に限る。

教育の内容の基準改正

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