- 2023年4月8日
ドローン機体登録 内蔵型リモートIDの書込み
内蔵型リモートIDは機体登録後のひと手間が必要。
内蔵型リモートIDはDIPS2.0に接続して書込む必要があります。
つまりDIPS2.0と連携しなければリモートIDを搭載したことになりません。
その作業を行わずドローンを飛行させた場合、航空法違反で50万円以下の罰金に処せられるおそれがあります。
ドローンに登録記号の表示その他ドローンの登録記号を識別する措置を講じなければ、航空の用に供してはならない(試験飛行の届出済みの場合等を除く)。
【航空法第132条の5(意訳)】
これに違反して登録無人航空機を航空の用に供したときは50万円以下の罰金に処する。
【航空法第157条の9(意訳)】
機体に登録記号を貼り付けるほかにもやるべきことがあります。
ドローンに登録記号の表示、つまり機体表面に登録記号を書いたりテプラなどで貼付することは、周知が浸透していてかなり守られています。
しかしながら、リモートIDの搭載については情報が不足しているのか、分かりにくいのか、上記の「その他ドローンの登録記号を識別する措置」に該当しているのですが、正しい措置を講じていない機体が散見されます。
外付け機器であれば取り付けてかつ発信させることに意識が向かいますが、
内蔵型はメーカーが予め機能をセッティングしてくれているので、自動的に発信されるものと思いがち。
しかし、そのようなことはありません。
ちなみに発信する内容は、製造番号、登録記号、位置、速度、高度、時刻などです。
ここでは多くのユーザーがいるDJIの機体を例に内蔵型リモートIDを説明します。
リモートID機能が内蔵されている機体
国土交通省ウェブサイトには「適合しているとして届出があったリモートID機器等の一覧」が掲載されています。この中で「機体へ内蔵、専用アプリケーション同梱」と表記されているものが内蔵型リモートID対応の機体です。
「適合しているとして届出があったリモートID機器等の一覧」
出典:国土交通省ウェブサイト「無人航空機の登録制度」
Phantomなど古い型式の機体は内蔵型リモートIDには非対応です。その場合には外付けで対応します。
また、2022年6月19日までに機体登録の申請を行った機体については、機体のシリアルナンバーが変更にならない限り、リモートIDの搭載義務はありません。つまり登録記号等の発信のための措置は必要ありません。
リモートIDの機体への書込みの確認
リモートID内蔵型のドローンを購入しただけでは措置は足りておらず、登録記号が発行されてからリモートIDを機体に書込みます。所有者が機体登録手続きを行った後です。
それでは以下をご覧ください。飛行許可申請を行うDIPS2.0の画面で見ると、書込みが済んでいない機体の場合、リモートID書込状況欄に「搭載義務機/未書込」と表示されています。
出典:国土交通省DIPS2.0「飛行許可・承認メニュー」-「無人航空機情報の登録・変更」画面
リモートIDの書込み方法
事前に以下の状態にしてください。
- 機体登録では、DIPS2.0でリモートIDの有無を「あり(内蔵型)」にする。
- DJI Flyのバージョンを最新のものにアップデートする(ここではDJI Flyを例にして記載します)。
- 機体とプロポのファームウェアを最新にアップデートする。
そのうえで、DJI FlyでDIPS2.0の情報を機体と連携させる。
ご不明の方は、DJI FlyとDIPS2.0の連携がイメージしにくいのだと思います。
詳細はDJIの案内サイトにお任せしますが、
DJI Flyの画面で「安全」の項目の中に「無人航空機システム リモートID」または「UAS登録番号」がありますので「インポート」をタップします。
そうするとDIPS2.0の画面に遷移します。
指示に従い進んでいけば出来上がりです。
Autel 社の場合もほぼ同様で画面で「安全性」-「Remote ID登録」-「Login」と進めていきます。
作業を終えて改めてDIPS2.0の画面のリモートID書込状況欄を見ると、以下のように「搭載義務機/書込済み」に変わっていることが確認できます。
出典:国土交通省DIPS2.0「飛行許可・承認メニュー」-「無人航空機情報の登録・変更」画面
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