ホームページ掲載無人航空機の今後の取扱い

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飛行許可申請資料の一部を省略可能とする運用は2025年12月に終了します。

国土交通省ホームページ掲載ドローンは、飛行許可申請の際、提出資料の一部を省略することができます。

この制度は、ホームページ掲載ドローンとして公表されることを希望する製造者等が依頼書を提出することにより行われます。

航空局はドローンの機能・性能が審査要領に適合する量産品について、申請手続きの簡素化のため、基準の適合性を確認したものについて国交省ホームページに掲載しています。そして掲載機は飛行許可申請の提出資料の一部を省略できることとなり、製造者としては当該ドローンの普及、ユーザーにとっては飛行許可の申請を簡便化できるというメリットがあります。

しかしながら新規掲載手続きについては、機体認証・型式認証制度の運用開始に伴い2022年12月5日を以て受付が停止されました。

そして、掲載されたドローンに係る申請書類の一部を省略可能とする運用は2025年12月に終了します。

運用終了によって何が起こるのか?

資料を省略せずに申請することになる

これまで省略できていた資料を省略せずに申請することになります。次のものです。

  • 機体及び操縦装置の設計図又は写真(多方面)
  • 運用限界及び飛行させる方法が記載された取扱説明書の写し
  • 追加装備を記載した資料

これは改造機、ホームページ非掲載機、自作機で申請経験がある方はご存知のものです。

もっと具体的に説明しますと以下のとおりです。
DIPS2.0を使って申請する際にはあまり意識しませんが、申請の最後に「申請書の内容は間違いありませんか」にチェックを入れ、「申請する」ボタンを押す際に表示されている「申請書」の各ページです。

DIPS2.0で最初に入力する「無人航空機情報の登録・変更」に該当します。

(様式2)無人航空機の機能・性能に関する基準適合確認書

  • 鋭利な突起物のない構造であること(構造上、必要なものを除く。)。
  • 無人航空機の位置及び向きが正確に視認できる灯火又は表示等を有していること。
  • ・・・・・

記載されている各項目に対して「適」「否」「該当せず」で回答していきます。

別添資料2 無人航空機の登録記号、製造者、名称、重量等
  • 仕様が分かる資料(設計図又は写真)

ここには「前方」「側面」「上方」「操縦装置」の写真などが必要になってきます。

別添資料3 無人航空機の運用限界等
  • 最高速度
  • 最高到達高度
  • 電波到達距離
  • 飛行可能風速
  • 最大搭載可能重量
  • 最大使用可能時間

各項目に対して取扱説明書・ユーザーマニュアルを確認しながら記載していきます。

さらに取扱説明書の添付のほか、適宜運用限界の記載のあるページを抜粋して追加するなど、審査を意識した資料の添付を工夫する必要があります。

如何でしょうか?

まだ先の話ではありますが、許可申請が今のやり方ではできなくなるため、型式認証制度で多くの機体がエントリーされないと、円滑な手続きの妨げにしかなりません。 したがいまして型式認証エントリー機が増えることを期待します。

他方、いずれにせよ次の問題は残ります。

危険物の輸送、物件の投下を行う農薬散布機は、型式認証機となっても飛行許可・承認の対象となります(以下の図を参照)。

「タンクの固定」、「タンクの材料」や「不用意に物件を投下しない構造」の説明も含め、農薬散布機はホームページ掲載機ではなくなることで、申請に手間がかかることが予想されます。

もしかして経過措置的運用ができたりはしませんでしょうか?

ホームページ掲載ドローン

出典:国土交通省ウェブサイト -「無人航空機の飛行許可・承認手続」-「飛行カテゴリー決定のフロー図」に一部赤枠を加筆。

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